ウシュアイアからわずか20分。南米最南端に位置する フエゴ国立公園(Parque Nacional Tierra del Fuego) は、ハイキングと観光の両方を楽しめる人気スポットです。
世界最南端の郵便局、パンアメリカンハイウェイの終点、海岸沿いの静かなハイキングコース、そして絶景のセロ・グアナコなど、ここでしか体験できない見どころが凝縮されています。
本記事では アクセス方法・料金・おすすめハイキングコース・筆者の体験記 をまとめて紹介します。
※料金などの情報は2025年3月時点のものです(1ペソ=0.144円、1USドル=150円で計算)。アルゼンチンはインフレが激しいため最新情報をご確認ください。
フエゴ国立公園とは?
フエゴ国立公園は、ウシュアイアの中心部から車で約20分。湖や森、海岸線が広がる自然豊かな国立公園です。
- 世界最南端の郵便局
- パンアメリカンハイウェイの終点
- 海岸沿いのハイキングルート
- セロ・グアナコの登山コース
など、見どころが多く、初心者から上級者まで楽しめます。
フィッツロイやトレス・デル・パイネほど混雑していないため、静かなハイキングを味わえる穴場的存在です。

Turismo Ushuaiaのホームページから地図を確認できますが、Maps.meであれば公園内のトレイルが表示されているので、事前にダウンロードしておくことをおすすめします。
アクセス方法
シャトルバス(おすすめ)
- 往復料金:25,000ペソ(現金)/30,000ペソ(カード)※ツアー会社により異なる
- 所要時間:公園入り口まで20分
- 発着場所:ウシュアイア中心部のツアー会社前
- 下車地点:郵便局、国道3号線終点、ビジターセンターなど複数あり

シャトルバスは国立公園内まで入り、世界最南端の郵便局やパンアメリカンハイウェイの終点など希望の場所で降ろしてくれます。
帰りのピックアップは場所と時間が決まっています(例:15:00/17:00/19:00)。事前確認必須。

Uber・タクシー
- 片道10,000〜12,000ペソ
- ゲート手前までしか行けない → 入場後は徒歩移動必須
- 世界最南端の郵便局までは約3km、パンアメリカンハイウェイの終点までは約13km

レンタカー
- 公園内を自由に回れるので、複数人で行く場合におすすめ。
入場料
- 外国人旅行者:30,000ペソ(約4,300円)
- カード払い可

おすすめハイキングルート
王道ルート|郵便局 → 海岸沿い(コースタルハイク) → ビジターセンター → 国道3号線終点
- 距離:約11km
- 所要時間:3〜5時間
- 特徴:世界最南端の郵便局から始まり、湖畔と森を歩き、国道の果てに到達できる充実ルート。

世界最南端の郵便局
ここから日本へ手紙を送ることが可能。
私が投函したハガキは、日本到着まで約2か月かかりました。料金も観光地価格なのでご注意を。

コースタルハイク(Senda Costera)
- 距離:8km
- 所要時間:約4時間
- 特徴:穏やかな海岸線と原生林を抜ける静かな道。
- アクセス:入り口は世界最南端の郵便局すぐそば、出口からビジターセンターまでは7、8分

Paseo de la Isla&Mirador Lapataia
- 距離:各1〜1.5km
- 所要時間:各30〜40分
- 特徴:ラパタヤ川沿いを歩き、展望台からラパタヤ湾を一望できます。
- コース入り口までのアクセス:コースタルハイクの終点から約10分、ビジターセンターから約15分

国道3号線の終点
アラスカから続くパンアメリカンハイウェイの 17,848kmの果て。旅人にとって聖地のような場所です。

その他のおすすめルート

セロ・グアナコ(Cerro Guanaco)
- 距離:往復12km
- 所要時間:6〜9時間
- 特徴:中〜上級者向け。山頂からはウシュアイア市街やビーグル水道、ナバリノ島まで見渡せる大絶景。
- 注意点:登山開始は正午まで。風が非常に強いため防寒・防風対策必須。急登・ぬかるみが多い。
- コース入り口までのアクセス:ロカ湖駐車場すぐ(ビジターセンターから約10分)

ロカ湖(Lago Roca)
- 特徴:公園奥に広がる静かな湖。チリ国境を望めます。
- アクセス:ビジターセンターから約10分、コースタルハイク終点から約20分

灯台ハイク(Senda de la Baliza)
- 距離:往復2.4km
- 所要時間:往復約1時間
- 特徴:人が少なく、ひっそりとした雰囲気
- アクセス:国道終点からすぐ

Hito XXIV(チリ国境コース)
- 距離:往復8km
- 所要時間:6〜7時間
- 特徴:ロカ湖沿いを歩き、静かな国境エリアへ。穴場ルート。
- コース入り口までのアクセス:ロカ湖駐車場すぐ(ビジターセンターから約10分)

筆者の実際の行程(体験記)
私が歩いたのは以下のルートです。
郵便局 → コースタルハイク → ロカ湖 → セロ・グアナコ → 国道終点 → 灯台
- 所要時間:約8時間半
- 歩行距離:約20km
- シャトルバスの最終便ギリギリで戻りました。
特にセロ・グアナコは急登とぬかるみでハードでしたが、山頂から見た景色は絶景でした。風が強く、長居できなかったのも「世界の果て」らしい体験です。
世界最南端の郵便局からスタート
世界最南端の郵便局の目の前までシャトルバスで行けました。郵便局で用意したハガキを投函し(カウンターで渡し)ハイキングスタート。

コースタルハイク
海沿いの静かな森を歩くのは気持ちよかったです。海は穏やかで、対岸の山の景色がきれいでした。

ロカ湖
コースタルハイクを終えて、ロカ湖へ。海とは打って変わって強く風が吹いていました。遠くに見えるのはチリの山々です。

セロ・グアナコ
ロカ湖沿いを歩いてセロ・グアナコの登山口へ。最初は森の中の急な登りが続きます。

次第に道は緩やかになりますが、ぬかるみが多くなります。森が終わり湿地帯を歩くときは、足場を探すのに必死でした。靴が汚れたり濡れたりするのは避けられません。

湿地帯にはグアナコの姿も。

湿地帯が終わると吹きさらしの急登が始まります。非常に風が強いですが、景色は絶景です。

標高973mのセロ・グアナコの山頂に着きました。フエゴ国立公園やウシュアイアの街だけでなく、ビーグル水道、ナバリ島まで見渡せる絶景が広がっています。

反対側にはロカ湖、そしてチリの山々。

山頂は非常に風が強いため長くはいられませんでした。再び来た道を戻ります。
Paseo de la Isla&Mirador Lapataia
ロカ湖へ戻り国道3号線の終点を目指します。ラパタヤ川沿いのコースは非常に歩きやすかったです。

ラパタヤ湾が見えてきました。

国道3号線の終点・灯台
国道3号線の終点まで来ました。多くの人が記念撮影をしていました。

まだシャトルバスが来るまで時間があったので灯台へ足を運びました。正直思っていた灯台とは違いましたが、周辺はひっそりとしており「果て感」がありました。

駐車場に来た最終便の19:00発のシャトルバスに乗ってウシュアイアへ。フエゴ国立公園を堪能した1日となりました。
まとめ|「世界の果て」を歩く特別な体験
フエゴ国立公園は、手軽に楽しめる海沿いの散策路から、本格的な急登ルートまで幅広くそろった魅力的な国立公園です。
特に世界最南端の郵便局や国道3号線の果ては、旅人なら一度は訪れたいスポット。セロ・グアナコの登山はハードですが、ウシュアイアの街並みを望む絶景に出会えます。
アクセスもシャトルバスで簡単なので、ウシュアイア滞在中にぜひ一日を使って歩いてみてください。
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