2025年3月サンペドロ・デ・アタカマからウユニ塩湖へ行ける2泊3日のツアーに参加しました。普段は個人旅行が多いのですが、国境越えや広大な高地を効率よく周れるのはツアーならでは。
この記事では、ツアーの申込方法・持ち物・実際の流れ・注意点を、体験談を交えて紹介します。
ツアー申し込みと合わせて…サンペドロ・デ・アタカマを散策するなら
➡︎サン・ペドロ・デ・アタカマ観光まとめ|空港からの行き方・おすすめ宿・火星の谷
ウユニ・アタカマツアーとは?
「ウユニ・アタカマツアー」は、チリ北部サンペドロ・デ・アタカマとボリビア・ウユニを2〜3日かけて縦断する大人気アクティビティ。
見どころはもちろんウユニ塩湖(Salar de Uyuni)だけではありません。標高5,000m前後の高地砂漠を四駆で走り抜け、間欠泉やカラフルな湖、奇岩、野生動物など「ここは本当に地球?」と思う絶景に次々と出会えます。

※Google Mapの経路は実際の経路とは異なりますので参考程度に
ツアーはサンペドロ発/ウユニ発どちらからも参加可能。出発地に戻る往復ツアーもあります。私は「チリからボリビアへの移動を兼ねて」、サンペドロ発の2泊3日プランにしました。
サンペドロ・デ・アタカマでのツアー申し込み方法
日本人に人気のツアー会社
僕が利用したのはJanji Pachaというツアー会社。日本人バックパッカーに人気のようで、スタッフはフレンドリーで親切。料金も比較的お得感があったのでここに決めました。

正直、私は他社とあまり比較せず、宿で聞いた値段とざっくり比べただけで即決。ただ、ツアー会社によって料金や内容はかなり違うので、時間に余裕があれば複数社を見比べるのが安心です。
料金に含まれるもの・含まれないもの
私が参加したウユニ・アタカマツアー2泊3日の料金
- 165,000チリペソ(約26,400円)
※2025年3月時点、現金払い料金
料金に含まれるもの
- 四駆での移動
- ガイド代
- 宿泊2泊分
- 食事(1日目朝昼晩・2日目朝昼晩・3日目朝昼)
- ティータイムのお茶・お菓子
- ウユニ塩湖で履く長靴レンタル
含まれないもの
- 国立保護区などの入場料
- 温泉やトイレなどの利用料
- チップ
事前に確認すべきポイント
ツアーに申し込む際は以下を必ずチェックしておきましょう。
- 宿泊施設のタイプ(個室か相部屋か)
- ホットシャワーはあるか?
- 電気やWi-Fiは使えるか?
- 食事の内容
- 訪れるスポットの詳細
注意点:実際には「ある」と言われてもなかった…というケースは珍しくありません。私も1泊目の宿で「ホットシャワーあり」と言われたのになく、電気も数時間だけ。Wi-Fiも当然なし。とはいえ、事前に確認しておくことで心の準備ができますし、ひどい場合はツアー会社に交渉も可能です。
ツアーに必要な持ち物リスト
- 水・お菓子
食事は基本的に1日3食付きですが、移動中に小腹が空くので軽食があると安心。水は高山病対策にも必須。私は5Lボトルを用意しましたが、半分は余りました。 - ボリビアーノ現金
国立公園の入場料やトイレ利用料、チップに必要。私は200ボリビアーノも使いませんでしたが、金額はツアー会社に事前確認を。ボリビアーノへの両替所についてはこちら - トイレットペーパー
ツアー中のトイレには備え付けがないので必須。 - 防寒着
標高4,000〜5,000mは朝晩が極寒。ダウン・手袋・ニット帽は必携です。 - 日焼け対策グッズ
標高が高く紫外線は強烈。日焼け止め・サングラスは必ず持参を。 - 高山病対策
私は薬を持たず参加しましたが、頭痛や倦怠感が出ました。心配な人はダイアモックスなど準備すると安心。 - 水着
途中で温泉に入る場合は必須。
実際のツアーレポート(2泊3日の流れ)
ツアーのルートや立ち寄る場所は会社によって少しずつ異なります。また、参加メンバーの希望を聞いてくれる柔軟なガイドもいるので、その時々で違う体験ができるのも魅力です。ここでは、私が参加した 2泊3日のツアーの流れ を紹介します。
1日目:国境越え〜温泉〜フラミンゴ
サンペドロ・デ・アタカマ〜ボリビア国境
朝6時前、宿の前まで迎えのシャトルバスがやってきました。
街でほかの参加者をピックアップし、最終的に6人のメンバーに。南米人4人、イギリス人1人、そして私。まさに多国籍チームです。参加者が揃ったら国境へ。

チリ側のイミグレーションが開くのを待ちながら朝食。ハムやチーズ、アボカドのサンド。空気は凍えるほど冷たく、手がかじかむ中での朝ごはん。

すでに周りの景色は圧巻でこれから見れる景色がどんなものか楽しみでした。

イミグレーションで出国手続き後、シャトルバスでボリビア国境へ移動。

入国審査を終えると四駆ドライバーと合流し、ここからはいよいよツアーが本格的にスタートします。車も人も多いので、グループを見失わないよう注意が必要です。

ボリビア入国〜税関〜国立保護区
次は税関。ここではWi-Fiをつなぎ、QRコードを読み込んで必要事項を入力。
さらに「エドゥアルド・アバロア国立保護区」オフィスへ行き、入場料150ボリビアーノを支払います。
ここを越えるといよいよボリビアの大自然へ!

ブランカ湖&ベルデ湖
最初の目的地はブランカ湖(Laguna Blanca)。鏡のような湖面に山々が映り、名の通り白く輝いています。

続いてベルデ湖(Laguna Verde)。こちらは薄緑色の湖面が特徴。

移動中の景色も「絶景」という言葉を軽々と超えてきます。

湖畔の温泉
湖畔にある温泉(Aguas termales)へ。水着必須で利用料は10ボリビアーノ。正直ぬるいスパ程度かと思っていたら意外と熱めで、日本人の感覚でもしっかり「温泉」でした。

目の前の景色がまた格別。この景色を眺めながら入る温泉、これはなかなか忘れられません。

お昼は近くのレストランでパスタと果物。量が少なすぎて南米勢がドライバーに直談判。すると追加を出してくれました。やっぱり南米人の交渉力はすごい…と心強さを感じました。

ソル・デ・マニャーナ
「ソル・デ・マニャーナ(Sol de Mañana)」は地熱地帯。泥がポコポコ沸き立ち、間欠泉が勢いよく噴き出す光景はまさに地球のエネルギーを間近に感じる場所です。硫黄の匂いが立ち込め、あたりは独特の雰囲気。

コロラダ湖のフラミンゴ
この日最大のハイライトがコロラダ湖(Laguna Colorada)。

真っ赤な湖面に目を奪われ、さらに近づくとフラミンゴの群れが!

夢中でカメラを構え、何十枚もシャッターを切りました。
「これだけでもツアーに来た価値ある」と心底思える景色。フラミンゴが湖面を歩く姿を、ただただ見入っていました。
1日目の宿
宿は何もない荒野にぽつんとある集落の一角。部屋はシンプルで、私はイギリス人バックパッカーと相部屋でした。

ここで問題発生。ホットシャワーなし&Wi-Fiなし&電気は時間制限あり。事前説明と違う!と南米人勢が抗議。結果、隣の宿のホットシャワーを15ボリビアーノで利用できることに。交渉力のある仲間がいて、本当に助かりました。
夜外に出ると満天の星空。寒すぎて長居はできませんでしたが、南米の高地ならではの贅沢なひとときでした。
2日目:ロックツリー〜動物たち〜ウユニの街
コロラダ湖の朝
昨日見たコロラダ湖を別の角度から。朝の静けさに包まれた湖は、昨日とはまた違う顔を見せてくれました。

ロックツリー
木の形をした奇岩「ロックツリー」。自然がつくったとは思えない造形にただただ驚くばかり。周囲の荒涼とした景色も相まって、不思議な感覚に包まれました。

ビスカチャ観察
岩場に集まる人だかりの先にいたのは、ウサギのような動物ビスカチャ。ドライバーがキャベツを渡してきましたが、私は野生動物に餌付けするのは抵抗がありパス。他の参加者は楽しそうに餌やりしていました。このなんとも言えない表情が可愛い。

火星のような砂漠
何もない砂漠を見渡すと、延々と続く赤茶けた大地と遠くの山々。サンペドロで見た「火星の谷」より、むしろ本物の火星っぽい。圧倒的なスケール感です。

静かな湖とフラミンゴ
名前は忘れてしまいましたが、静かな湖にも立ち寄り。湖面に映るフラミンゴの姿が幻想的でした。

石の砂漠&アルパカ
大きな岩が点在する「石の砂漠(Desierto de Piedra)」に立ち寄って景色を堪能。

その後放牧されたアルパカを観察。警戒心が強く近づけませんでしたが、その姿に癒されます。

ランチと街散策
道路沿いの村でランチ。前日の反動か、この日はボリューム満点。

午後はサン・クリストバル(San Cristóbal)の街で自由時間。石造りの教会を見たり、売店で「ウユニ」という名前のビールを買って乾杯しました。

列車の墓場
最後は「列車の墓場」へ。錆びた列車に登ったり中に入ったり、まるで廃墟テーマパークのよう。荒涼とした大地に並ぶ列車群は、不思議な魅力を放っていました。

2日目の宿
この日の宿はコルチャニ(Colchani)の街。前日とは違い、Wi-Fiもホットシャワーもあり快適。荒野の宿から一転して文明を取り戻した気分でした。

3日目:いよいよウユニ塩湖へ
鏡張りの朝日
早朝4時半に出発。暗闇の中車が水の上を走り始め、「ついに来た!」と胸が高鳴ります。
到着した頃は辺りはまだ真っ暗。次第に明るくなって、周りが一面の鏡張りであることがわかります。

夜明けとともに空と大地の境界が消えていく様子に、息をのみました。

しばらく雨が降っていなかったため今回鏡張りの水面が見れるか怪しかったのですが、ここ数日で雨が降りウユニ塩湖を満たしたという幸運にも恵まれました。
支給された長靴で湖に立つと、水の冷たさが痛いほど。でもその痛みを我慢してでも見たい光景。

のんびり景色に浸っていたかったのですが、ドライバーに「動画撮るぞ」と並ばされトリック動画撮影タイムも。足が痛いほど冷たいのを我慢しながら、ドライバーに指示されポーズ(笑)。これはこれで貴重な経験。
塩のモニュメント〜解散まで
朝食を終えて移動。車から見える景色はまるで巨大な鏡のよう。湖面と空の境界が消えて、この世のものとは思えない景色でした。

その後は塩でできたモニュメントや各国の旗が並ぶ「バンデラス広場」、ボリビアのモニュメントを巡りました。

ウユニ塩湖を後にし塩工場や土産物屋を見学。

最後はウユニの街でランチ(リャマ肉!)。

その後ツアー会社前で解散となりました。私は夜のバスでラパスへ向かう予定だったので、荷物を預けて街歩きを楽しみました。
ウユニからラパスへの夜行バス移動についてはこちら
➡︎ウユニからラパスへ夜行バス移動|チケット購入・注意点・体験談
ツアーの注意点
想像以上の寒さ
標高4,000〜5,000mの高地は本当に寒いです。
ウユニ塩湖では長靴を履くので足は濡れませんが、水が冷たすぎて「痛い」と感じるほど。厚手の靴下を持っていくのがおすすめ。
高山病のリスク
2日目の朝、私自身も頭痛と倦怠感を感じました。
幸い朝食をとったら回復しましたが、宿泊が4,000m以上だったのでおそらく軽い高山病。実際、他の参加者にも症状が出ていました。
体調に不安がある人は薬を用意しておくと安心です。
シャワーや設備は期待しない
ツアー中の宿泊施設は、正直クオリティは低め。
「ホットシャワーあり」と言われても出なかったり、電気が夜だけ数時間だったり。日本から来ていきなり参加したらびっくりするかも。
特に格安ツアーはそれなりなので、「期待しすぎない」心構えが大切です。
参加してみた感想
普段は個人旅行派の僕ですが、今回は「移動も兼ねて」ツアーを選択。あまり期待はしていませんでしたが、結果は想像以上。
毎日「こんなの地球で見られるのか?」と驚く絶景の連続。ツアーが苦手な私でも「これは参加して良かった」と素直に思えました。
しかも3日間で移動・宿・食事込みで3万円以下。コスパ的にもかなり優秀。個人旅行派にも自信をもっておすすめできるツアーです。
まとめ|南米でおすすめしたいウユニ・アタカマツアー
サンペドロ・デ・アタカマ発の2泊3日ツアーは、国境越えから始まり、温泉・フラミンゴ・奇岩・間欠泉、そしてウユニ塩湖まで、まさに「絶景づくし」。
ただし標高の高さや寒さは想像以上なので、しっかりと準備して臨むことが大切です。
ツアーが苦手な私にとっても、参加して本当に良かったと思える特別な体験になりました。
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