パラグアイにある日本人宿「民宿小林」。
広大な畑に囲まれた静かな環境と、家庭的な日本食が人気で、長期滞在する旅行者も多い宿です。
民宿小林の特徴
✔家庭的な日本食
✔自然に囲まれた立地
✔旅人同士の交流がしやすい
便利さはないけれど、「大人の夏休み」を過ごしたい人にはぴったりの場所でした。長期旅行中に日本食が恋しい人、のんびり過ごしたい人におすすめの宿です。
今回は実際に泊まってみて感じた雰囲気や過ごし方、設備などを紹介します。
※料金などの情報は2025年2月のものです。
民宿小林とは?|パラグアイ・イグアスにある日本人宿
民宿小林はパラグアイ・イグアスにある日本人移民家族が経営する宿です。パラグアイはブラジルやペルー同様に日本からの移民が多く、日本人の居住地がいくつかあります。イグアス居住地もその一つです。

民宿小林への行き方|バスでのアクセス方法と注意点
民宿小林はイグアス居住地の中心から離れたところにあり、アクセスはよくありません。多くの人がブラジル側か、アスンシオン側からバスで来ることになると思います。
ブラジル方面シウダード・デル・エステから来る場合「Orely」行きのバスに乗って「KM53」という場所で降りるのがポイントです。

ブラジル側(フォズ・ド・イグアス)からの詳しい行き方の記事はこちら。
ロケーションと雰囲気|民宿小林の周囲の環境
民宿小林は目の前に広大な畑が広がる場所にあります。宿の前に延びる長い一本道を歩いていると、田舎にでも帰ってきた感覚になります。周囲にはお店はなく、とても静かです。

部屋と設備|エアコン・WiFi・洗濯機など
私が泊まった部屋はシングルベッドが2つある部屋でした。最初の2日は一人で使えていましたが、途中から新しい宿泊者と部屋をシェアすることになりました。人数が少なければ宿の人が考慮してくれて1人で使えることもあるようです。部屋はエアコンがあり、Wifiも使用可能でした。部屋にシャワーとトイレがあります。

共用キッチンがあるので自炊ができます。朝食や夕食はこのキッチンのテーブルか、人数が多ければ外の共用スペースで食べます。キッチンには日本語の本がたくさんありました。
共用スペースが広くて宿の前には広い庭があり、のんびり過ごすにはもってこいです。

また二層式の洗濯機を使わせてもらえ、外に干場もあるのがうれしいです。晴れていると日差しですぐ乾きますが、夏は夕立などに注意が必要です。
宿にはたくさんの犬と猫がいます。私が行った時は生まれたばかりの子犬たちがいて、とてもいやされました(残念ながらこの子犬たちは他のおうちにもらわれるということだったのでもういないかも)。動物が好きな人はうれしいと思いますが、苦手な人はつらいかもしれません。

民宿小林の食事|家庭的な日本食が魅力
民宿小林に魅力はなんと言っても「食事」。宿のお母さんが作ってくれる日本食をはじめとする料理は絶品です。宿泊初日の夕食は必ずすき焼きで、そのほかにも手の込んだ食事を味わえます。日本を離れてしばらく旅している旅人にとっては感動レベルです。まさに「実家に帰ったかのよう」な感じを味わえます。

朝食はシンプルですが、卵かけご飯や納豆などの和食を味わえます。昼は各自で食べるようになっているので、準備が必要です。
ちなみに食事料金は宿泊代とは別となり、食事内容によって値段が若干違ってきます。
宿での過ごし方|読書・散歩・釣りなどの楽しみ方
宿の周りには何もないので、基本宿でのんびりするか周辺を散歩するしかありません。本を読んだり、WifiもあるのでPC作業をするのもおすすめです。

また近くの小川で釣りもできます。と言っても本格的な釣りではなく、小さな魚を採って楽しむという感じのものです。私は普段釣りはしないのですが、他の宿泊者に連れられて釣りに挑戦しました。やってみると夢中になるものです。釣った魚は宿の猫たちのエサになります。
イグアス居住地の観光と街歩き|スーパー・和食・資料館
民宿小林に泊まったら街(イグアス居住地)まで行くのもおすすめです。居住地の中心にはスーパーや日本食レストランなどがあります。
私は一緒に行った宿泊者と「あんぱん」を食べに行きました。日本のクオリティのものと変わらず、思わず感動しました。居住地には鳥居やお寺もあり、「日本」を味わうことができます。
ただし民宿小林からは遠いのでバスに乗って行く必要があります。

また宿の人に事前に頼めば、居住地の資料館の方のお話を聞きくことができます。私も話を聞かせてもらえ、とても勉強になりました。この時街まで車で乗せて行ってもらえるので、スーパーやお店、ATMに行けます。帰りは自分でバスに乗って帰る必要があります。

宿泊した感想|民宿小林で感じた大人の夏休み
正直私は海外旅行中は積極的に日本人との交流を求めたり、日本人宿に泊まったりするタイプではありません。この時の旅でも月に数人同じ宿で日本人に会うくらいでした。しかし興味本位で民宿小林に泊まってみたのです。最初宿に着いて、一緒に食事していた7、8人くらいの日本人に囲まれた時は戸惑いました。
しかし少しづつ話していくと、それぞれが(ほぼ)一人で南米を周っている旅人で次第に打ち解けていきました。日本を遠く離れそれぞれ自分の力で旅しているからこそ、話があったり情報交換をしたりできました。
何をするでもなくのんびり過ごし、旅の疲れを癒やす。まさに「大人の夏休み」という言葉がぴったり。日本人に囲まれ、馴染みのあるおいしい食事を楽しめるというのは「田舎の実家に帰ったような安心感」がありました。
最初予定は2泊で「合わなかったらすぐ出よう」と思っていました。しかし結局4泊することに。はっきり言って民宿小林は「一度魅力を知ったらなかなか抜け出せない宿」つまり「沈没宿」です。まだ私は南米の旅が始まったばかりだったので先の予定がありました。しかし正直もっといたかったし、出発するのはかなりエネルギーが入りました。人や雰囲気に流されやすい人は、ある程度旅の疲れを感じてから行くことをおすすめします。中には2週間〜1ヶ月滞在する人もいるようです。
ペンション園田との比較|イグアス居住地で人気のもう一つの宿
イグアス居住地で有名な宿は民宿小林の他にはペンション園田があります。私は泊まっていませんが、日本人旅行者の間では民宿小林と並んで人気があります。どちらの宿も泊まるという日本人も多かったです。ちなみに園田さんが資料館の館長で、いろいろお話聞かせてくれます。
ペンション園田はイグアス居住地の街中にあり、便利です。「ちょっとラーメンでも食べに行くか」ということが気軽にできます。毎日みんなで夕食食べるということはないようです。
民宿小林は「自然の中でのんびりしたい。おいしい手作りご飯を楽しみたい。他の旅行者との交流が楽みたい」という人におすすめです。
民宿小林に泊まるときの注意点|予約・支払い・昼食について
予約について
Booking.com などの予約サイトには掲載はありません。予約などの連絡はメール、Whatsapp、Facebookからできます。私はメールで連絡をしたのですが返信がなく、WhatsAppで連絡したらすぐに返信が帰ってきました。WhatsAppかメッセンジャーでの連絡が確実です。
民宿小林のFacebookはこちら→https://www.facebook.com/kobayashi.minsyuku
支払いは現金のみ
民宿小林の宿代支払いは「現金のみ」です。宿の周辺にはATMはないので、事前に準備するか街に行った時にATMで下ろす必要があります。支払いは出発時でも大丈夫でした。
ちなみに宿泊料金は食事込みで1泊Gr120,000前後(約2400円)。食事の内容によって値段が変わります。
昼食は各自
また昼食は各日なので、街に行った時にスーパーなどで準備しておく必要があります。キッチンも使えるので、自炊することもできます。
まとめ|民宿小林はこんな人におすすめ
民宿小林は「おいしい食事」と「のんびりした時間」を味わえる、日本人旅行者に人気の宿です。
周囲に何もない不便さはありますが、それこそが魅力ではないでしょうか。
長期の旅の中で、ふと「田舎の夏休み」に帰ってきたような時間を過ごしたいなら、おすすめです。
次の記事では民宿小林からブエノスアイレスのバス移動を詳しく紹介しています。
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