2025年7月に九州大分県・宮崎県をまたぐ祖母山・傾山を2泊3日かけてテント泊縦走しました。
この記事ではその時の様子を紹介します。
祖母傾”完全”縦走
祖母山(標高1,756m)・傾山(標高1,605m)はともに大分県、宮崎県の県境に位置しています。祖母山は日本百名山に選定されています。
祖母山と傾山をつなぐ縦走路と北側の障子尾根を周回して歩くと祖母傾完全縦走となります。一周約37kmあり、通常2泊3日のコースです。
祖母傾完全縦走データ
距離:36.6km
のぼり/くだり:3792m/3796m
コースタイム:24:44

真夏の祖母傾完全縦走2泊3日
この縦走路を歩いた日は地上は連日猛暑日で、山の上も涼しくありませんでした。水蒸気であたりはおおわれ何も見えず、まとわりつく虫に悩まされました。正直こんな時期は山に登る時ではないのでしょう。3日間登山者には誰一人にも会いませんでした。
今回は来る夏山シーズン前のトレーニングと新しく購入したギアのチェックも兼ねていて、さして天気と気候は気にせずいたのですがなかなかしんどい山行でした。
1日目:九折登山口→傾山→九折越避難小屋(テント泊)
九折登山口に車を停めて出発します。登山口にはトイレと水道があります。


最初は渓流沿いを歩きます。すでにぐんぐんと気温が上がり始めていました。「下山したら絶対川で泳ぐ」と心に誓いながら山へと入っていきました。

しばらくは用水路ぞいを歩いていましたが、外れて山道を登っていきます。

観音滝を見ながら先へ。

沢の渡渉もあります。

沢を過ぎると一度林道へ出ます。

上りが続きます。

尾根が合流する三ツ尾まで来ると傾斜が緩やかになります。

三ツ坊主、二ツ坊主を経由して行く道は「危険」らしいですが、私はこちらを行きました。

確かにロープ、鎖、ハシゴがありますが、そこまで「危険」という感じではありませんでした。

かろうじて見えた山の姿。古祖母かな?

巻道と合流してしばらくすると傾山山頂へ。

地上は猛暑日で水蒸気により何も見えませんでした。標高1,600mですが空気はぬるく、時折吹く風が気持ちよかったです。
九折越を目指します。

九折越へ着きました。この広場がテント場のようです。

奥へ行くと小屋がありました。

小屋の中は蒸し暑かったです。
テントを設営して水場へ。見立谷方向へ10分ほど下ったところにあります。私は浄水器を使って取水しました。

15時ごろからは雷が鳴って雨が降り出しました。
2日目:九折越避難小屋→祖母山→祖母山九合目小屋(テント泊)
この日は最初は緩やかにアップダウンが続く尾根歩きが続きます。

時々開けたところを歩きます。

笠松山です。

途中右手に水場がありましたが、水量もいまいちであまりきれいな感じはしません。この先も水場がありそっちの方が水量豊富でした。

本谷山から特に展望もなく。

笹薮を通ります。展望よかったら気持ちいだろうな。

水場が柵を越えてすぐのところにあります。

ここの水場は水量が豊富でした。

尾平越を越えて古祖母山へは急な道が続きます。ハシゴもありました。

古祖母山です。

続いて障子岳。

祖母山を目指します。

祖母山へもハシゴが連続しています。

そして祖母山山頂。何も見えません。

山頂から小屋へ。小屋はきれいでトイレがあるようですが、中は確認できませんでした。

テント場は小屋から宮原方面へ少し行ったところにあります。九折越ほどの広いスペースはありません。

水場はテント場から50m下ったところにあります。また小屋の裏側にも水場はあります。

この日も16時ごろには雨が降り出しました。
テントの中は蒸し暑かったものの、虫があまりにも多くて外には出ることができませんでした。
3日目:祖母山九合目小屋→障子岩→九折登山口
この日は前半に水場がないので、ここで満タンに補給していきました。
朝は振り返ると祖母山の姿を見ることができました。

八丁越の辺りから道は険しくなり注意が必要です。

鎖場もあります。

大障子岩です。

まだまだ険しい道が続きます。

前障子岩へ行こうとしましたが、道がわかりづらく途中で引き返しました。何も見えないですしね。

ここから下りが続きます。途中沢を渡渉します。この日コース上の唯一の水場です。

植林の林の間を下っていきます。集落も近いですね。

集落へ到着。ここから道路を歩いて九折登山口まで戻ります。

林道を歩きます。これが長い。

最後のひと登り。

ゴールへ到着です。汗ダラダラでした。

もちろん川で泳ぎました。気持ちよかった。この瞬間が一番幸せでしたね。

まとめ
正直言ってしんどい山行でした。予想以上にアップダウンがあり、特に暑さと虫で不快感マックスでした。こんな時期に登ることないので、虫対策のことをすっかり忘れていました。景色も見えないし、苦行でしかなかったです。なまった体と心をたたき起こすトレーニングとしては最適でした(笑)。
こんな日に山登るやつなんているわけないと思っていたら、本当に登山者は誰もいませんでした。祖母山は百名山なのに登山者がいないなんてことがあるとは思いませんでした。
祖母傾を歩くなら春か秋がいいと思います。またその時期に戻って来たいなと思います。
コメント