【スペイン巡礼】カミーノではどんなところに泊まるの?巡礼宿アルバルゲってこんな感じ

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カミーノで一日中歩いて疲れを癒やす宿は重要な存在です。カミーノには巡礼者用の宿アルバルゲがたくさんあります。この記事ではそんなアルバルゲがどんな感じか紹介したいと思います。

カミーノの概要や私の体験談は次の記事を読んでいただけますのでよかったら読んでみてください。

この記事の情報は2024年10月から11月の実体験に基づいてます。最新の情報はご自身でご確認ください。

巡礼宿アルバルゲとは?

カミーノにはアルバルゲ(Algergue)と呼ばれる巡礼者のための宿がたくさんあります。アルバルゲには市や町が管理している公設のアルバルゲ(Algergue de Municipal)と個人が運営している私設のアルバルゲがあります。

私は基本公設のアルバルゲに泊まっていました。私設のものより設備は劣るものの、広くて値段も安いからです。そして多くの巡礼者が泊まるため、情報交換などもしやすいという利点もあります。

アルバルゲによっては巡礼者のみしか泊まれない所や、ホステルを兼ねて一般の観光客を受け入れているところもあります。

公設のアルバルゲ(Zubiri)
私設のアルバルゲ(Torres del Rio)。1階には店がある

ベッドはドミトリー、寝袋必須

アルバルゲの部屋は基本男女混合のドミトリースタイルです。部屋にベッドが並んでいて他の巡礼者と過ごすことになります。アルバルゲによっては個室もありますが、値段は高くなります。

ドミトリー

基本ベッドはマットレスと枕のみで、多くのアルバルゲで使い捨てのシーツと枕カバーを渡されます。寝袋などの寝具は持参しなくてはいけません。私設のアルバルゲでは普通にベッドメイキングされているところもあります。アルバルゲによってはブランケットを貸してくれます。

使い捨てシーツを被せたベッドと枕。この上に持参の寝袋で寝る

ベッドサイドにライトや電源があることもあれば、ライトすら無く電源が部屋の一箇所しかないというアルバルゲもあります。誰かが使っていれば充電できないということもあります。

電源が奥にある。上段ベッドは使いずらい

設備はこんな感じ

アルバルゲの設備は「最低限」のものです。他の巡礼者とシェアして使うことになります。建物が古かったり、清潔感がなかったりというところもあります。

受付

基本的に公設アルバルゲの受付は午後から夕方のチェックインの時間しか人がいないことが多いです。小さな町や村の公設アルバルゲはボランティアで運営しているところもあり、受付時間以外は施設にすら人がいないところも多いです。

アルバルゲの受付

私設の場合、家族が経営していて家の一部がアルバルゲになっていることもあるので時間外でも対応してくれるかもしれません。

キッチン

アルバルゲにはキッチンがあるところと無いところがあり、あっても設備の充実度はまちまちです。立派なキッチン設備がありながらも調理器具や食器すら無いアルバルゲもあります(ガリシア地方の公設アルバルゲはどこもそうでした)。キッチンが無くても電子レンジ湯沸ポットはあるアルバルゲもありました。基本的に調味料などは置いていません。

キッチン

キッチンがあるところでは夕食時は混み合い、使えなかったり待ったりしなくてはいけません。私は一人で自炊する時は混み合う時間の前にキッチンを使っていました。

混み合ったキッチン

アルバルゲによっては自動販売機があるところもあります。ビールも売っていたりします。

アルバルゲの自動販売機

シャワー・トイレ

どのアルバルゲにもシャワーはあり、基本的にお湯が出ます。しかし日本のシャワーに比べればクオリティはだいぶ低いです。ごくたまに日本並みの湯量水圧があるシャワーに出会えますが、そういうシャワーに感動するほど基本的なシャワーのクオリティは低いです。

使い勝手が悪く、湯量水圧は乏しく、温度調整ができなかったり、ぬるかったりします。お湯が出るまでにかなりの時間を待ったり、大人数が使った後タンクのお湯がなくなり泣く泣く冷たいシャワーを浴びるなんてこともありました。

ちなみにアルバルゲによってはヘヤードライヤーを貸してくれるところもあります。

手前にトイレ、奥にシャワーがある

トイレは別に悪い印象も無く普通でした。多分日本に比べればクオリティも清潔感も下がるとは思いますが慣れたのでしょうか。基本トイレットペーパーは備え付けてあります。

アルバルゲによってはシャワーもトイレもたくさんあるとこもあれば、シャワー・トイレそれぞれ男女1つか2つしか無いというところもありました。

ランドリー

だいたいのアルバルゲには洗濯機と乾燥機がありました。洗濯機は3〜4€乾燥機も3〜4€かかりますので、洗濯乾燥まですると6〜8€(約1000円)前後かかってしまいます。手洗い用のシンクがあるところもあります。私は基本的に洗濯は手洗いで済ませ、たまに誰かとシェアして洗濯機乾燥機を使ったりしました。

洗濯物の干場もあるところとないところがあります。洗濯バサミは基本無いので持参したほうが便利かもしれません。

洗濯物干し場

電源・Wifi

ほとんどのアルバルゲでWifiが使えます。Wifi自体がないアルバルゲは1軒のみでした。ただ基本的にアルバルゲのWifiは弱く、ベッドでは非常に電波が弱い、または届かないことが多いです。また「故障で使えない」というアルバルゲもあったり、特にガリシア地方の公設のアルバルゲではWifi利用に電話番号の登録が必要でした(私はWifiが必要ない他の巡礼者の電話番号を使わせてもらいました)。

アルバルゲには基本Wifiがある

アルバルゲには電源は必ずありますし、毎日充電することができます。ただアルバルゲでは電源の数が限られていたりベッドから遠かったりすることが多々あります。すでに電源が埋まっているということもありますが、他の巡礼者も状況は理解しているので言えば譲ってくれたりします。

こういう時トリプルタップなど複数口使えるアダプターがあると他の人とシェアできるので便利です。夏などの混み合う時は電源が確保できない可能性もあります。そういう時のためにモバイルバッテリーは持っていた方がいいかもしれません。

こちらの記事でカミーノの通信状況などについて書いていますのでよかったら見てみてください。

食事やバル

アルバルゲによっては夕食朝食を注文して食べることもできます。

またバルが併設しているアルバルゲもあったりします(しかも公設で!!)。ビールを飲んだり、夕食を食べたりできます。

アルバルゲに併設のバル・レストラン

1泊いくらで泊まれる?

アルバルゲの1泊の値段は7€〜14€(約1100円〜2200円)です。公設や教会系のアルバルゲは安めで、私設だと少し高くなります。ただしこれはドミトリーの値段で、個室だと値段はさらに高くなります。中には寄付制のアルバルゲもありました。

こちらの記事でカミーノのお金について書いていますのでよかったら見てみてください。

予約は必要?

基本的に予約をしなくても大丈夫です。アルバルゲによっては事前の予約も可能だったり、予約は受け付けていなかったりします。私はサンティアゴ・デ・コンポステラの宿以外は予約せずに泊まりました。

ただし私の場合は10月末〜11月のシーズンオフに歩いたので巡礼者の数もそこまでいませんでした。夏などのピークシーズン中は巡礼者も多く混み合うことが予想されるので、アルバルゲの事前予約もしたほうがいいかもしれません。

シーズンオフには空いていないことも

アルバルゲの中にはシーズンオフ(11月〜3月)は空いていないところがあります。空いているか空いていないかは事項で説明するアプリで確認できます。

またシーズンオフには小さな村ではアルバルゲが一つも空いていないこともあるので注意が必要です。

シーズンオフはアルバルゲが閉まっていることが多い

アプリで事前に情報確認

私はカミーノでは「Buen Camino(ブエン・カミーノ)」というアプリを使っていました。私はアルバルゲの情報収集は全てこれだけで大丈夫でした。特にアルバルゲの値段、設備情報、空いてるかどうかまでわかりほぼほぼその通りでした(中には情報が古い、若干違うものもありましたが)。ただキッチンに関しては「ある」という情報でも実際は粗末なものしかなかったりという事もありました。

私はほぼ公設アルバルゲ一択で、アルバルゲを選んで泊まることはほとんどありませんでした。たまに選ぶ必要がある時は値段や設備、レビューなどをチェックしていました。

カミーノを歩く予定の方はこのアプリをダウンロードしておくことをおすすめします。こちらの記事でカミーノのアプリについて書いていますのでよかったら見てみてください。

まとめ

この記事ではカミーノの巡礼者用の宿アルバルゲについて紹介しました。カミーノでは疲れを癒やす宿も重要です。

正直ホテルやホステルに比べれば設備や清潔感は十分でありません(それらを求めるのであればお金出してホテルに泊まったほうがいい)。どのアルバルゲも「もっとこうしたらよくなるのにー」と思うことはたくさんありました。ただアルバルゲには慣れていきますし、それぞれ1泊しか泊まりません。それに多くの巡礼者と出会える場にもなり、それぞれのアルバルゲで思い出があります。

これからスペイン巡礼をする方はどんな宿に泊まるか、どんな出会いがあるか楽しみにしてもらいたいものです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!!

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