【山旅】2つのキレットを越えて 後立山連峰縦走/2021年秋

後立山連峰

2021年10月、扇沢から鹿島槍ヶ岳五竜岳唐松岳白馬三山後立山連峰を4日間かけて縦走しました。八峰キレット不帰キレットという2つのキレットを越え緊張感がある山歩きが要求される一方、稜線からの絶景もさることながら色づいた北アルプスの山々も楽しむことができました。この記事ではその縦走の記録をお届けします。※情報は2021年9月のものですので、料金や小屋・登山道などの最新情報などは各自でご確認ください。

今回のルート

後立山連峰は北アルプスの針ノ木岳から白馬岳までの山域を称し、立山連峰から見てその後ろにある山々ということです。今では後(うしろ)といったイメージのない人気の山域ですが、立山信仰により立山がより早くから開かれたことからこのような名前となったようです。私は扇沢から入山し爺ヶ岳から白馬岳までを歩きました。この間八峰キレット不帰(かえらず)キレットという日本三大キレットのうち2つのがあります。

キレットとは?
山の尾根のくぼんだ部分(鞍部)の特にV字状態に深く切れ込んだ場所のことです。登山においては難所で、鎖やハシゴがあり事故も多く歩くには注意が必要です。日本三大キレットと呼ばれるのは大キレット(南岳〜北穂高岳)、八峰キレット(五竜岳〜鹿島槍ヶ岳)、不帰キレット(白馬三山〜唐松岳)でいずれも北アルプスに位置しています。

今回もソロで縦走し、3泊ともテント泊でした。キレットを歩くのでヘルメットも持参・着用しました。

【後立山連峰縦走4日間】
DAY1:扇沢→爺ヶ岳→冷池山荘テント場(泊)
DAY2:冷池山荘テント場→鹿島槍ヶ岳→八峰キレット→五竜岳→唐松山荘テント場(泊)
DAY3:唐松山荘テント場→唐松岳→不帰キレット→白馬鑓ヶ岳→白馬岳頂上宿舎テント場(泊)
DAY4:白馬岳頂上宿舎テント場→白馬岳→白馬大池→栂池自然園

DAY1:扇沢→爺ヶ岳→冷池山荘テント場

扇沢から種池小屋を目指します。種池小屋までの登山道は柏原新道と呼ばれ、扇沢駅から道路を10分ほど歩いたところに登山口があります。信濃大町駅からのバスは登山口では停まってくれないので、一度扇沢駅まで行く必要があります。

柏原新道登山口

ちょうど紅葉シーズンということもあり登山道の道は色づいていました。登山道からは針ノ木岳が望めました。

紅葉に色づいた登山道

種池山荘に着きました。ちょっと休憩して爺ヶ岳を目指します。

種池山荘

爺ヶ岳への登山道で振り返ると剱岳が遠方に望めました。

振り返ると剣岳が望める

爺ヶ岳山頂に着きました。

爺ヶ岳山頂(南峰)

続いて冷池山荘を目指します。

冷池山荘に着きました。テント場はここから5分ほど歩いたところにありますが、ここで受付を済ませておきます。

冷池山荘

テント場はそこまで広いというわけではありませんでした。まだ誰もいなかったので、特等席(サイト?)を確保できました。

DAY2:冷池山荘テント場→鹿島槍ヶ岳→八峰キレット→五竜岳→唐松山荘テント場

テントを撤収し鹿島槍ヶ岳を目指します。朝日に照らされた登山道は見事な美しさでした。

朝日に照らされた登山道

鹿島槍ヶ岳南峰に着きました。

鹿島槍ヶ岳南峰

山頂からはこれから歩く尾根が見下ろせました。八峰キレットもこの先にあります。右手の山は鹿島槍ヶ岳の北峰です。

鹿島槍ヶ岳からの景色

こちらが北峰です。

鹿島槍ヶ岳(北峰)

ここからは八峰キレットです。鎖場やハシゴが続き、慎重に歩いていきます。

八峰キレットを行く

難所を越えてキレット小屋に着きました。こんなところによく小屋を建てたもんだな、と感心します。

キレット小屋

八峰キレットを越え、五竜岳山頂に着きました。

五竜山荘を経由します。ガスに覆われてきました。

先へ進むと再び青空が見えてきました。

唐松山荘までの登山道

唐松岳頂上山荘に着きました。テント場の受付をします。テント場は小屋の西斜面にあり、テントスペースは棚田のように段々になっています。

唐松岳頂上山荘
テント場は段々畑になっている

DAY3:唐松山荘テント場→唐松岳→不帰キレット→白馬鑓ヶ岳→白馬岳頂上宿舎テント場

朝山荘の裏からご来光を眺めることができました。白馬岳が朝日に照らされきれいでした。

朝日に照らされる白馬岳(手前は天狗の頭)

唐松山荘から30分ほどで唐松岳山頂に着きます。

唐松岳山頂

ここから不帰キレットとなります。慎重に歩いていきます。

唐松岳山頂から不帰キレットへ行く

途中垂直に鎖で降るところもあり、慎重に進みました。

難所を越え天狗の頭が見えてきました。ここまでくればもう安心です。

天狗の頭までの道

天狗山荘に着きました。奥に見えるのは白馬鑓ヶ岳です。

天狗山荘と白馬鑓ヶ岳

白馬鑓ヶ岳山頂からは杓子岳白馬岳が望めました。

白馬鑓ヶ岳からの景色

杓子岳に寄り道した後、白馬岳頂上宿舎へ着きました。小屋はもうシーズンが終わり閉まっていたので、そのままテント場にテントを設営します。

白馬岳頂上宿舎。手前がテント場

DAY4:白馬岳頂上宿舎テント場→白馬岳→白馬大池→栂池自然園

テントを撤収し白馬岳を目指します。白馬岳山頂からご来光を拝めました。

山頂での景色を堪能した後先へ進みます。ここからは下るだけです。朝日に照らされた尾根がきれいでした。

朝日に照らされた尾根

小蓮華山付近から後立山連峰を振り返ります。この尾根を歩いてきたかと思うと、とても感慨深いです。

後立山連峰を振り返る

白馬大池へ着きました。

白馬大池

白馬乗鞍岳から下る登山道の紅葉はピークでした。

白馬乗鞍岳から下る登山道

ゴールの栂池自然園へ着きました。これにて4日間の縦走が終わりました。

栂池自然園

まとめ

いかがだったでしょうか。この記事では2021年10月に歩いた後立山連峰縦走の記録をお届けしました。八峰キレット不帰キレットという2つのキレットを歩き緊張感のある場面もありましたが、ちょうど紅葉に色づいた尾根からの景色を楽しめました。鹿島槍ヶ岳五竜岳唐松岳白馬岳と人気の山々からの景色はどれも絶景でした。

ぜひ次の山歩きの参考にしていただけたらうれしいです!

最後までお読みいただきありがとうございました!!

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